借金をみんなで相続したら

可分債務

貸したお金を返してもらう権利は、金銭を目的とする権利です。
金銭債権といいます。

これを、お金を返さなければならない側から見ると、金銭債務となります。
金銭債務のように数量的に分割ができるものは、可分債務といいます。

可分債務の相続

借金のような可分債務を相続した時、たとえば、300万円の借金を3人で相続した時、300万円を貸した人は、誰にいくら返済を請求できるでしょうか?
裁判所は、各相続人は相続分に応じて債務を相続すると判断しました。

そうすると、ABCが2:1:1の割合で借金を相続した場合には、その債権者はAには150万円、BとCにはそれぞれ75万円の限度で返済を請求できることになります。

賃料債務の場合

ですが、建物を借りている場合の賃料に関しては、相続人それぞれに全額を請求できるとされています。
賃料については、借りている部分全体を使用収益する権利があるためです。
ABC全員が借りている部屋などを使ったり又貸ししてして利益を得ることができるため、そのための賃料も全員が負担するべきであるという判断ですね。

もちろん、誰か1人が払ったらその債務は消滅しますので、もしAが全額払ったら、建物の貸主はBCに請求をすることはできません。


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